みんな心配!出産・育児のお休み中のお金について

子育て中のママやパパが、子育てをしながら気持ちよく働き続けられる制度やしくみがあります。
“知っていたらもっとラクだったのに” ということがないよう上手に活用して、ムリなく『仕事』と『育児』の両立をしましょう。

出産後のママ、育児休暇中のパパが安心して休み、働けるようになったとしても、“その間の収入面はどうなるの?”という不安はありませんか?さまざまな社会保険によるサポートがあることは知っているけれど、いったいどの保険からどれほどの額が支給されるのかわからないという声も聞こえてきます。しかも、社会保険料や税金など、毎月支払わなければならない負担はどうなるのでしょうか?
安心して出産・育児ができるよう、しっかり確認しておきましょう!

重要!!出産・育児に関するお金のサポートは3回あります

出産・育児に関する支給については、大きく3つのタイミングがあります。

(1)産前産後時
出産手当金
(2)出産時
出産育児一時金
(3)育児休業時
育児休業給付金

今回は、
(1)産前産後時の出産手当金
(2)出産時の出産育児一時金 について解説いたします。

1)産前・産後時は、出産手当金(健康保険)からサポート!

まず、産前・産後の期間については、出産手当金(健康保険)のサポートがあります。
出産手当金は、ママが妊娠4か月(85日。死産、流産、人工妊娠中絶を含みます。)以上で出産する場合で、産前・産後期間のうち仕事を休んだ日に対して、ママ本人が加入している「健康保険」から支給されます。
これは、ママ本人が健康保険に加入している必要があるため、家族に扶養されているママや市区町村の国民健康保険に加入しているママ、健康保険の任意継続制度(用語解説)を利用しているママは対象外となります。ちなみに、ママ本人の出産に関する負担の減少を目的としていますので、パパも対象外です。
ただし、次の2点を満たした場合には、健康保険がご家族の扶養や国民健康保険、任意継続制度へ変わった後も、引き続き、出産手当金の支給を受けることができます。

  • 退職日など、健康保険の資格を喪失した日の前日に、出産手当金を受けているか、または、受けられる状態(出産日または出産予定日以前42日目に健康保険に加入していること、
    かつ、退職日は出勤していないこと)にあること。
  • 退職日など、被保険者としての資格を喪失した日の前日までに、継続した1年以上の被保険者期間(任意継続の期間を除きます。)があること。
<支給される期間>

原則として、出産予定日の42日(6週間)前の日から、出産日の翌日から56日(8週間)後の日までの間で、仕事を休んだ日に対して支給されます。この「仕事を休んだ日」には、土・日・祝日など会社が定める休日(用語解説)も含まれます。

<出産手当金の金額>

さて肝心の額ですが、出産手当金は、産前・産後の間で会社を休んだ日1日につき、「支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額(用語解説)を平均した額」の30分の1の額の3分の2に相当する額が支給されます。ちょっとわかりにくいですね・・・。

例えば、標準報酬月額の12か月の平均額が28万円だとします。この額の30分の1は28万円÷30=9333.333・・・となり、1日9330円(10円未満の端数は四捨五入)となります。この額の3分の2=6220円が1日分の出産手当金となります。
仮に、支給対象日数が産前42日+産後56日=98日である場合、98日×9330円=60万9560円が出産手当金として算出される、というわけです。

ただ気になるのは、計算式の中に出てくる「12か月間」という期間です。中には、会社の健康保険に加入して12か月に満たない方もいらっしゃいますよね。その方については、「支給開始日以前の各月の標準報酬月額の平均額」と「健康保険の全加入者の標準報酬月額を平均した金額(ちなみに協会けんぽの場合、支給開始日が2019年3月31日までの方は28万円、それ以降の方は30万円となります。)」を比較して、少ない方の額を対象とします。多い方の額ではありませんのでご注意を!

なお、仕事を休んだ期間に対して会社からお給料が支給される場合は、その給与の1日の額が出産手当金の1日の額より少ない場合は、出産手当金と給与の差額が支給されます。一方で、会社からのお給料が出産手当金の金額より多い場合は、出産手当金は支給されません。

2)出産時は、出産育児一時金(健康保険)からサポート!

次に出産時ですが、こちらも健康保険から出産育児一時金としてサポートがあります。
出産育児一時金は、ご本人が健康保険に加入している、または加入しているご家族の扶養となっているママが、妊娠4か月(85日。死産、流産、人工妊娠中絶を含みます。)以上で出産した場合に「健康保険」から支給されます。
なお、退職などにより健康保険が変わった場合でも、変わった日の翌日から6か月以内の出産であり、健康保険の加入期間が1年以上あれば、変わる前に加入していた健康保険から支給を受けることができます。(ただし、ママ本人が健康保険に加入されている場合に限ります。扶養されているママは対象外です。)
この場合、以前加入していた健康保険と新しく加入している健康保険、どちらか一方を選択して支給を受けることになります。以前の加入が健康保険組合(用語解説)であれば、付加金が上乗せされる可能性もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

<出産育児一時金の金額>

赤ちゃん一人につき42万円が支給されます。双子であれば84万円です。
健康保険組合によっては、独自の付加金が上乗せされるケースもありますので、加入している健康保険組合のホームページなどで確認してみましょう。

産科医療補償制度(用語解説)(分娩時に赤ちゃんが重度の脳性まひとなった場合に、その子の看護・介護費用が補償される制度)に加入していない医療機関で出産された場合は、3万円少ない39万円となりますが、医療機関の制度加入率が99.9%(2019年(5月時点)であることから、42万円が支給されるケースが一般的です。
なお、出産育児一時金と実際の出産費用の差額については、出産費用が42万円を超えた場合には医療機関へ追加の支払いが必要となり、42万円を超えなかった場合には、加入している健康保険制度へ申請することにより、その差額がご本人へ支給されますのでご注意ください。
※上記は以降に記載のある(A)直接支払制度の場合です。(B)受取代理制度の場合は、当初の健康保険制度への申請において、差額の振込口座の指定を行うため、差額に対する別途の申請は不要となります。
<支給方法>

次のいずれかの方法により支給されます。なお、どの支給方法を利用しても支給額は変わりません。

(A)直接支払制度
出産する医療機関がご本人に代行して申請を行うことで、医療機関に対して直接、出産育児一時金が支払われます。
(B)受取代理制度
加入している健康保険へご本人が申請を行い、その際に出産する医療機関に受け取りを委任することで、医療機関がご本人に代わって出産育児一時金を受け取ります。
(C)産後申請方法
ご本人が出産費用を全額支払い、後日、加入している健康保険の保険者に申請することで、ご本人へ出産育児一時金が支払われます。

現在、多くの医療機関では(A)直接支払制度が採用されており、一部の小規模な診療所、助産所においては(B)受取代理制度が採用されている状況です。
(B)受取代理制度を採用している場合には、ご本人による申請が必要となりますので、出産する医療機関がどちらの制度を採用しているか事前に確認しておきましょう。
また、ご本人の選択により(C)産後申請方法を選ぶことも可能です。

<手続き方法>

(A)直接支払制度では、ご出産される医療機関との合意書面の取り交わしと被保険者証(保険証)の提示で完了するケースが多く、入院期間中に医療機関側から説明があることが一般的です。
一方で、(B)受取代理制度、(C)産後申請方法については、事前の申請が必要となるケースもありますので、一度加入している健康保険の窓口や、お勤めの会社に確認しておくと良いでしょう。

このように、妊娠期から出産時、産後期間については、健康保険からのサポートが中心となります。
その後、多くのママやパパは育児休業へと入っていきますが、ここからは雇用保険からの支給へとバトンタッチされます。

※お手続きなどの詳細につきましては、会社のご担当者様にご確認ください。

(監修:特定社会保険労務士 中野 泰)

更新日:2019年6月28日

 

今回の本文中に出てきた両立支援用語について詳しくは

 

これらの法律や仕組みについて具体的に知りたい方は

出産手当金について (全国健康保険協会サイト)
出産育児一時金について (全国健康保険協会サイト)

妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ(厚生労働省委託 母性健康管理サイト)

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