遊び食べは成長のサイン?いつまで続く?親子でラクになる対処法
赤ちゃんがお皿に手を入れてぐちゃぐちゃにしたり、スプーンを振り回したり。そんな「遊び食べ」に戸惑うパパママは多いはず。でも、実はこれ、成長の大切なプロセスなんです。遊び食べの理由や上手な対処法について紹介します。
- 遊び食べはいつから始まっていつ終わるの?
- 遊び食べをする理由
- 遊び食べの上手な対処方法
遊び食べはいつから始まっていつ終わるの?
離乳食が始まり、いよいよ3回食に入る9か月から11か月ぐらいの頃になると、赤ちゃんが食べ物を手で直接触ってぐちゃぐちゃとこねたり、スプーンやフォークをわざと下に落としたりし始めます。これがいわゆる「遊び食べ」です。「遊び食べ」は、赤ちゃんが食べ物や道具に興味を持ち、自分の手で感触を確かめる「感覚遊び」の一種と考えられています。パパママとしては「ちゃんと食べてほしい」と思うかもしれませんが、遊び食べは健やかな発達の証。この過程を経て、やがて一人で上手に食べられるようになります。3~4歳ぐらいになると食事に集中できるようになり、遊び食べは落ち着くと言われています。
遊び食べをする理由
赤ちゃんは、まだ「食べ物」と「おもちゃ」の区別がつきません。視覚・触覚・聴覚など五感を使って世界を理解しようとしている最中なのです。例えば、食べ物の感触や色、スプーンが落ちた音、ママやパパの反応も刺激になります。食べ物に好奇心をかきたてられ、食べるよりも、握ったり落としたり、いろいろ試してしまうのです。
その他にも、運動不足やおやつの食べ過ぎ、昼寝のし過ぎなどでおなかがすいていないときなどにも遊び食べをすることがあります。
遊び食べの上手な対処方法
遊び食べをする赤ちゃんは、食べるよりも遊ぶことに興味が向いている状態。楽しいことを無理にやめさせるのは難しいものです。そこで、できるだけパパママのストレスが減るように工夫していきましょう。
■感覚遊びと割り切って、環境を整える
「汚されるのが嫌=遊び食べをやめさせる」ではなく、汚れてもいいように環境を整えてみましょう。
ひっくり返りにくいお皿や底が大きく倒れにくいコップなどを使います。
テーブルの上に大きなシリコン製のマットを敷くと、テーブルにピタッと密着するので食器が動かなくなり、食べこぼしをキャッチすることもできます。
床にこぼすことを想定して、新聞やレジャーシートを敷いておくのも有効です。水気のあるものもそのまま吸い込める乾湿両用のハンディ掃除機なども便利。床拭きロボットを導入するのも楽ちんですね。
■ダメな理由を伝える
1歳半〜2歳頃になると、言葉を少しずつ理解できるようになってきます。
「スプーンでトントンはやめようね。お皿の中でスプーンを使ってみようね。」
「ごはんを投げたらなくなっちゃうよ。」
「これは食べ物だからお口に入れようね。」
「床が汚れるとあとでお掃除が大変なの。」
このように短く具体的な言葉で理由を伝えましょう。「ダメ」だけで終わらせずに、どうすればよいのかを教えることで(代替行動の提示)、子ども自身が学びやすくなります。叱るのではなく、教えてあげるのがポイントです。
■遊び始めたら“終了”
だらだらといつまでも食べていると、食事と食事の間隔が短くなり、あまりおなかがすいていない状態のまま次の食事になってしまいます。そうなると食欲がわかなくなるばかりか生活のリズムも狂ってしまいます。子どもが小さいほど、集中できる時間は短いので、食事の時間は15分から20分程度にして、遊び始めたら「ごちそうさまね」と声をかけて食事は切り上げてしまいましょう。この時、間食させるのはNG。中途半端な時間に空腹を満たしてしまうといつまでも食事のリズムが整いません。次の食事までしっかりお腹を空かせることがポイントです。
■食事以外で“感覚遊び”を満たしてあげる
粘土・水遊び・感触系おもちゃなど、別の場面で感覚遊びを楽しませると、食事中の遊びへの執着が薄れるケースもあります。五感を育む時間は、食事以外でも確保できます。
遊び食べは、成長と学びの過程で誰もが通る道。大人の都合ですべてをコントロールしようとせず、「どうすれば親子ともにラクになるか?」を考え、少しずつマナーや食べ方を教えていってあげましょう。