断乳と卒乳の違いとは? やめるタイミングはいつがよい?
赤ちゃんの成長とともに離乳食がはじまると気になってくるのがおっぱいをやめる時期。いつ頃まで授乳を続けて「卒乳」や「断乳」の準備はどう進める? ここでは「卒乳」や「断乳」違いやタイミングについて紹介します。
- 離乳食がはじまったら同時に卒乳も考えるもの?
- 子どもの成長に合わせて進める「卒乳」と親の事情で行う「断乳」
- 卒乳や断乳を考えるべき状況やタイミング
離乳食がはじまったら同時に卒乳も考えるもの?
「離乳」とは赤ちゃんの体が成長する過程で、母乳(またはミルク)だけでは必要なエネルギーや栄養素が不足してくるために幼児食に移行していく過程のことを指します。赤ちゃんは、母乳(またはミルク)を吸い込むスタイルから、食物をかみつぶして飲み込むという食べ方を学びます。幼児食もどろどろのスープ状のものから徐々に固形物に変化し、食べる量や種類も増えていきます。
離乳の進め方は、赤ちゃんの食欲や自分で食べる力など、成長スピードやその子の個性によって異なります。そのため離乳食がはじまったからといってすぐに授乳をやめてしまう必要はなく、むしろ地域の食文化や家庭の食習慣などを考慮して無理のないよう、離乳食の内容・量を赤ちゃんの状況にあわせて進めていくことが大切なのです。
子どもの成長に合わせて進める「卒乳」と親の事情で行う「断乳」
離乳がはじまるのは、赤ちゃんの成長に必要な離乳食がスタートする6カ月ごろからです。「卒乳」とは、赤ちゃんが徐々に母乳(またはミルク)を飲まなくなって自然におっぱいを終了すること、「断乳」とは、親側の意思で母乳(またはミルク)を与えるのをやめることを指します。
断乳は卒乳と比べるとやはり赤ちゃんへの負担が少なからずあるため、卒乳を勧められることもあるようですが、赤ちゃんへの負担だけを考え卒乳を選択してしまう必要はありません。家庭ごとに事情は異なるので、ママにかかる負担を鑑みて断乳をしたほうがよい場合も多くあるからです。
たとえば、ママが継続的に投薬をする必要が出てきたり、次の妊娠をした場合などは断乳を選択することになります。
卒乳や断乳を考えるべき状況やタイミング
厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドによると、離乳をはじめる時期は5~6カ月ごろが多く、完了する時期は1歳~1歳半となっています。これはあくまでも一般的な目安なので、赤ちゃんのペースに合わせて進める卒乳の場合は2歳を過ぎることもあり、断乳する場合は1歳前になることも。卒乳はママが赤ちゃんの様子を見て「そろそろかな?」と思える時がベストタイミング。周囲に合わせたり、他と違うことで不安になる必要はありません。
卒乳にしたくても断乳を選択せざるを得ないケースは、次のようにいろいろなケースがあります。
投薬
病気などで薬を飲むことになり、赤ちゃんへの影響を考えて断乳を選択することがあります。
次の妊娠
授乳をすると子宮が収縮するため、身体への負担を考えて断乳するママもいます。
職場復帰
長時間保育園に預けることにより授乳が難しくなるため、このタイミングで断乳を選択せざるを得なくなります。
心身への負担
夜泣きや夜間の授乳が多く睡眠不足が続いてしまうとママにとって大きな負担になります。その負担が原因で母乳が十分に出ないママも。それで悩んだり不安になったりと負の連鎖が起きてしまうため、断乳して心と体を休ませることも必要です。
ちなみに最近ではお乳を絶つ「断乳」という表現はマイナス印象があり、あまりよろしくないということで、「計画的卒乳」と言うこともあるようです。
「卒乳」でも「断乳(計画的卒乳)」でも、赤ちゃんの成長とママのタイミングを見極めて進めるようにしましょう。