子どもが大好きな「ごっこ遊び」はメリットがいっぱい!
子どもたちが夢中になる、おままごとやお店屋さんごっこなどの「ごっこ遊び」。空想のなかで何かになりきったり、ある物を別の物に見立てたりする、成長には欠かせない遊びといわれています。ごっこ遊びの効果、遊びを盛り上げるための工夫を紹介します。
- ごっこ遊びの効果とは?
- 年齢別の遊び方
- 「ごっこ遊び」に関わるときの留意点
ごっこ遊びの効果とは?
「ごっこ遊び」の内容は、おままごとやお店屋さんごっこ、乗り物ごっこ、戦いごっこなど、子どもの興味次第で多岐にわたります。子どもが日々楽しんでいる「ごっこ遊び」は、どのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?
観察力・記憶力の向上
何かをまねたり、なりきったりするためには、対象を観察し記憶することが必要です。子どもたちが日常観察して記憶した内容が「ごっこ遊び」の原点となります。
想像力・創造力を育む
ストーリーを考えたり、自分のなりたい役になる「役割見立て」、目の前のものを別のものに見立てる「物見立て」、おうちやお店などの「場見立て」で、ごっこ遊びの世界が展開されていきます。
心理的発達を促す
誰かになりきったり他者の立場で振る舞ったりすることで、他者の目線から物事を捉える経験を重ね、人の心や感情には違いがあることを理解します。人がされて嬉しいこと嫌なことに気づくきっかけにもなり、情緒や心の発達を促します。
協調性・コミュニケーション力の発達
友だちとごっこ遊びを行う場合、相手の言動に合わせて自分の言動を考えストーリーを進めていきます。ストーリーがうまく展開するよう相手に合わせる協調性や、相手の意図をくんだり自分の気持ちを伝えるコミュニケーション力の発達につながります。
社会性を学ぶ
お店屋さんや先生になりきることで、現実社会のルール・ストーリーに沿った展開、場に適した話し方など社会性を身に着けることができます。
年齢別の遊び方
当然ながら、「ごっこ遊び」は、次のように子どもの成長に合わせて進化していきます。
1歳ごろ
電話をかけるまねをしてみたり、動物のまねをしてみたりといった簡単な遊びがおすすめです。
2歳ごろ
おもちゃや生活のなかにあるものを他の何かに見立てて遊ぶようになります。積み木を車に見立てたりして想像力を広げていきます。
3~4歳ごろ
おままごとやお店屋さんごっこなど本格的な「ごっこ遊び」がスタートします。少しずつ友だちと役割を設定してストーリーを進めるような遊びに発展していきます。この時期は自分の主張が強かったり、ルールを守れなかったりして、ケンカに発展することも。状況に応じて大人がうまくサポートに入ってあげましょう。
5歳~小学校低学年ごろ
子どもたち主体でうまく「ごっこ遊び」を進めることができるようになります。よりリアリティを求めるようになってきたり、手も器用になるため道具を自分で工作して「ごっこ遊び」を楽しむこともできるようになります。
「ごっこ遊び」に関わるときの留意点
「ごっこ遊び」を楽しみながら発展させていくために、パパやママが関わるときの留意点を紹介します。
子どもの世界観を大切にする
大人が「ごっこ遊び」に参加する場合は、子どもが展開するストーリーや世界観を大切にしてあげてください。大人から見るとおかしな設定やストーリーがあっても、それを否定したり変えたりすることは避け、子どもの世界観に寄り添って、一緒に楽しみながらサポートしてあげましょう。
子どものペースに合わせる
パパやママがストーリーを進めたり、場面を設定したりすることは避け、子どもの言動に沿って遊ぶことが大切です。子ども主導で遊ぶことで、より「ごっこ遊び」の効果が高まります。
「ごっこ遊び」を楽しめる環境づくり
「ごっこ遊び」に集中して遊ぶためには環境づくりも大切です。おもちゃ以外にも家にある新聞紙や段ボール、ペットボトルなど工作に使える材料を活用したり、お玉やフライパンなどのキッチン用品を代用して楽しめます。小さいうちは子どもが展開する世界観を広げてあげられるよう、自宅にある使えそうな道具を出してあげたり、工作してあげたり、大人がサポートすることで、子どもたちの想像力と創意工夫が広がります。
いろいろな社会体験をさせる
「ごっこ遊び」の原点は社会生活です。一緒にお買い物に行ったり、電車やバスで出かけたり、働いている人の様子を見学したり、動物と触れ合ったり、様々な社会体験をすることで「ごっこ遊び」のネタが広がり、子どもの成長につながります。
昔から当たり前のように存在する「ごっこ遊び」は、子どもの成長にとって欠かせないもの。年齢によって遊び方が異なるので、子どもに寄り添いながら、その子に合わせた遊びを取り入れ、うまくサポートしてあげましょう。