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プレゴールデンエイジに遊びながら育む。おうち体操のススメ

おうち体操のススメ
運動能力を高めるには、「ゴールデンエイジ」といわれる期間(9~12歳ごろ)の運動経験が重要といわれています。ゴールデンエイジ期に運動神経を伸ばすためには、その前の「プレゴールデンエイジ」の時期に体を動かすことが大切です。運動能力や体幹を鍛えることができる、自宅でできる遊びを紹介します。

  • ゴールデンエイジ、プレゴールデンエイジとは?
  • 幼少期の運動経験が大切な理由
  • おうちでできる運動

    ゴールデンエイジ、プレゴールデンエイジとは?

    人の運動能力は、ある時期の運動量や運動習慣で決まると考えられています。アメリカの医学者スキャモン氏が発表した「発育発達曲線」では、運動能力に深く関係する神経型の発達について、「生後から著しく成長して12歳ごろまでにほぼ100%に達する」と述べられています。

    とくに9歳から12歳ごろが「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、この期間は、体の動かし方や技術を習得するのにベストなタイミングで、この時期に学んだ動作や技術は一生身につくスキルとなるといわれています。たとえば、自転車に乗ったり泳いだりなどの運動は大人になってからも普通にできるように、この時期に習得したものは体がずっと覚えている状態になります。

    そして、ゴールデンエイジ前の神経型の発達が著しい5歳から8歳ごろは「プレゴールデンエイジ」と呼ばれています。この時期は運動の楽しさを感じながらいろいろな体の動かし方を覚え、ゴールデンエイジに向けて運動能力と運動習慣の基盤づくりとなるとても大切なタイミングです。

    幼少期の運動経験が大切な理由

    スポーツ庁が発表した令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(外部リンク)によると、令和元年度以降子どもたちの体力は低下傾向にあり、また運動不足からくる子どもの肥満も年々増加しています。運動時間に関しては、運動時間が多い子どもと少ない子どもの二極化が進んでいます。

    幼少期の運動経験は、その後の運動習慣の土台になっていることが教育機関での調査などからわかっています。一般的に人間の体力は20歳ごろまでに上昇し、その後ゆるやかに下がっていきます。子どものころから体力を高めることができていないと生涯の体力ピークが低くなり、老後の体力が十分に備えられないリスクにもつながります。

    日々の運動は体の抵抗力を高め、病気になりにくい体をつくるとともに、骨や筋肉の成長を促進します。また仲間とともに取り組む楽しみや体を動かす爽快感は、内面的にも人生をより楽しく豊かに過ごすことにつながります。吸収力の高い子どものうちから、生活習慣の中に適切な運動習慣を定着させることが大切です。

    おうちでできる運動

    運動といっても幼児期に競技スポーツに取り組む必要はありません。とくにプレゴールデンエイジの時期は、体を動かす楽しさを感じながら、毎日気軽に続けられる運動が大切です。プレゴールデンエイジにおうちで遊びながらできるおすすめの運動を紹介します。

    キャッチリング

    紙をねじって大き目の輪をつくり、一人が投げてもう一人がキャッチします。キャッチする際に、リングを片手に通したり、片足に通したり、首に通したり、いろいろな方法でキャッチして遊びます。

    動物歩き

    手と足をできるだけ大きく動かして歩くクマ歩き、うつ伏せの姿勢で全身を使って早く前に進むトカゲ歩き、うつ伏せの姿勢でおしりを高くあげることを意識して進むシャクトリムシ歩き、できるだけ遠くに手をつき大きくジャンプして前に進むカエル歩きなど、動物の歩き方を真似て全身を動かします。

    ボールとんねる

    2人組になって距離をあけて対面で立ち、転がってくるボールを両足の間に通す遊びです。始めはゆっくり転がしてあげて慣れてきたら横にずらしたり、スピードアップしたり。通すだけではなく投げる人の指示に合わせて、キャッチしたりキックしたり、とアレンジして楽しめます。投げる側もキックして転がしたり後ろ向きで転がしたりとアレンジして楽しめます。

    新聞紙ジャンケン

    各自、新聞紙を広げてその上に立ってジャンケンします。負けたら新聞紙を半分に折ってその上に立ちます。繰り返していくと新聞紙のスペースが狭くなるので片足で立って新聞紙から足が出ないように立ちながらジャンケンを繰り返します。

    バランスボール遊び

    バランスボールを使って遊びます。ボールに腹ばいになって手足を床から離して落ちないようにバランスをとったり、親に両手を持ってもらってバランスボールの上に立ったり、バランスボールを転がして当たらないように逃げたり、その日の気分でアレンジして楽しめます。

    お家の中でも楽しく体を動かせる遊びはほかにもいっぱいあります。子どもたちが楽しく運動習慣を身につけるためには、保護者のサポートが必要です。そして、運動する機会をつくり一緒に楽しむことが大切です。大人も一緒に体を動かす機会として、積極的に家族で楽しみながら続けられるとよいですね。