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大人だけじゃない! 小さな子どもにもある便秘事情

便秘が起こる原因とは

排便のメカニズムはじつに複雑です。便が大腸の肛門近くまで来ると腸の壁が引き延ばされ、それが脳に伝わることで便意を感じる状態になります。そのままお腹に力を入れると便が漏れてしまうので、肛門の筋肉を引き締めて便が漏れ出るのをこらえつつ、便座に座っていきんで肛門の筋肉を開いて排便します。

これが「排便機能」呼ばれる一連の複雑な動きで、赤ちゃんの頃にはまだ育っていない機能です。トレーニングとともに育っていき、小学校高学年ごろにやっと大人と同じぐらいになるとされています。つまり排便機能が未熟な時期は、排便機能が備わるように手助けする必要があります。

重要なのは排便を我慢させないようにすること。例えば失敗して怒られたり、冷やかされたりして排便によい思いがないと、子どもは排便を我慢してしまいがちです。便をこらえると次々と直腸に便がたまっていき、新しい便が重なってきても腸が伸ばされなくなってしまいます。腸が伸びないと便意を感じないため、便秘症になりやすいのです。

便秘になると下腹部の重みや排便時の痛みだけではなく、イライラや多動などの悪影響も報告されています。そのまま放っておけば学習障害を引き起こし、ひどくなると暴力的になってしまうことも。逆に便秘をきちんと治療することで「落ち着きがない」といわれていた子が集中して物事に取り組めるようになったりすることもあるようです。