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すくすく育てたい! 子どもの「感じる力」


喜怒哀楽の感情表現が豊かな子どもたち。とくに幼児期は自分の経験に対して素直に感じ、それを表現すること(=「感じる力」)に長けているそう。人生を豊かにするための大きな力になると注目されている、この「感じる力」について紹介します。

「感じる力」の大切さ

たとえば、幼児が水たまりで足踏みして水しぶきをあげて遊ぶシーン、大人にとっては靴や服が濡れるので「やめなさい!」と制してしまいたくなる行動ですよね。でも当の本人は、水が跳ねる様や、跳ね返ってくる冷たい感触、バシャバシャという音など、その行動から五感を通して感じているものに興味があり、気になって夢中になっている状況です。この行動の原点が、いわゆる「感じる力」といえます。

上級教育カウンセラー角田冨美子氏著の『幼児期の感性を育てる(1)幼児期の感動体験と教師の役割』によると、この「感じる力」を次のように述べています。

“幼児は、新しいこと、珍しいこと、楽しいことなど、様々な場面で「もの」や「こと」に感じて心が動き、表現する。この「感じる力」(感性)は、自然、もの、人とのかかわりの中で培われ、人間の情緒、情操を養い、豊かな人生を築くための大きな力となる。”

大人から見たら突拍子もない行動や発言も、子どもにとっては心が強く動かされた経験で、それが好奇心や探求心となり、やがて思考・知識獲得への意欲、自分らしさや個性にもつながると考えられています。

また、「感じる力」が豊かな子どもは、相手の気持ちも理解することができるといわれています。未就学児は成績などの評価を受けることなく、個々の感性を表現しやすい時期です。この時期から「感じる力」をすくすく伸ばしてあげたいですね。