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なぜか不思議なものが好き!? 謎めいた子どもの行動

なぜか不思議なものが好き!? 謎めいた子どもの行動
水たまりにわざわざ入りに行ったり、穴を見つけると何でも詰め込んでみたり、ずーっと棒を持ち歩いたり、戦いごっこや気持ちの悪い生き物が好きだったり、大人にはなかなか理解しがたい子どもの好きな世界について紹介していきます。

  • 穴・水・棒は子どもの三種の神器?
  • 「戦いごっこ」から何を学んでいる?
  • 生き物は子どもの飽くなき探求心を満たす教材

    穴・水・棒は子どもの三種の神器?

    子どもたちは外遊びをしていると石や木の実、セミの抜け殻などとにかく何でも拾ってきます。なかでも枝などの棒は大人気。杖にしてみたり、叩いて音を楽しんだりとにかく棒があると持ちたがります。棒の先に網がついていれば虫取り網、糸と針がついていれば釣り竿と便利な遊びの道具になります。まさに子どもにとってはじめて使う道具といえるでしょう。

    棒は素朴な道具ではありますが、子どもにとっては使い方を考えたり、上手く使うために手足を起用に動かす練習になったりと、知恵と力をつけてくれる道具なので、危なくない限りは見守ってあげたほうがよいでしょう。

    また、子どもたちは水も大好き。水たまりを見つけると必ずといっていいほど足を踏み入れます。流れている水を見れば手を入れて感触を楽しんだりしています。

    そして、穴を見れば指を入れたくなる子どもたち。そういえば抱っこをしているとママやパパの鼻に指を入れてきた経験もあるのではないでしょうか。穴には自分の指以外にも詰め込みたくなるようです。

    このように幼児期では共通して「穴」「水」「棒」が大人気なようで、保育の世界では子どもたちの「三種の神器」とも呼ばれているようです。

    「戦いごっこ」から何を学んでいる?

    昔からその時代ごとに人気の戦隊ヒーローが存在していることでもわかるように、子どもはヒーローに憧れ、さまざまな戦いごっこに明け暮れていきます。

    戦いごっこのスタイルはさまざまで、風呂敷マントでヒーローになりきったり、銃を撃つまねをしたり、常に何かと戦ったり、競争したりして忙しく動き回ります。ヒーローのように強くて、正しい行いをすることで、自分もヒーローになった気持ちになるようです。

    この戦いごっこに夢中になる理由。それは人間の特徴ともいえる共感性と攻撃性の同居によるものと考えられています。勝負にこだわる遊びには、心に潜む攻撃性を満足させる役割もあります。戦いごっこは一人ではできないので、自分勝手に振る舞いすぎると相手に嫌われ、遊んでもらえなくなるので、よい加減でお互いに戦えるようになり、そこから共感性が培われていきます。

    具体的に戦いごっこから学べることをまとめてみました。
    ■力加減がわかるようになる
    戦いごっこのなかで「ここまでやっても大丈夫」「これ以上はやりすぎだ」といった力の加減を学びます。興奮して乱暴にしすぎると遊びとして成立しなくなることを理解していきます。
    ■創造力が豊かになる
    戦いのなかで、相手の攻撃を受けて負傷してから復活してみたり、最後に必殺技を繰り出したり、ドラマチックな展開を演出するなどごっこ遊びに劇的なストーリーが盛り込まれていきます。こうした創意工夫を通し、創造力がより育っていくのです。
    ■「正義は勝つ」価値観が養われる
    戦いごっこでは当然ながら正義の味方が勝利して終わります。悪者は必ず最後には倒れるという価値観は、じつは子どもたちにとっては大切なことかもしれません。

    生き物は子どもの飽くなき探求心を満たす教材

    いろいろな虫を捕まえては箱にたくさん閉じ込めたり、死んだ生き物をじーっと観察したり、大人にとっては気持ちの悪い生き物も子どもにとっては興味深いもの。

    子どもが生き物に興味を持つ理由は、諸説あります。ひとつは、子どもは好奇心が旺盛だから。人間と姿がまったく違い、どんな動きをするか、どんな能力を持っているか、恐怖よりも興味の方が勝るのです。

    他には、人類の歴史のなかで生き物がとても重要な食べ物だったことに由来しているという説があります。農耕が行われる前までは、狩猟だけが食べ物を得る生き方だったわけですから、気持ち悪いと考える以前に食料として見ていたはずです。生き物に興味を持ったら、まずは五感で確認して、見た目や触感、匂い、動きなどを感じとる。そんな行為も狩猟時代の本能の名残だとすれば、理にかなっているのかもしれません。

    大人にとっては気味の悪い生き物も、子どもにとっては好奇心・探求心を満たしてくれる自然の教材なのです。