「まだ帰りたくない!」公園から離れない子ども、どうしたらよい?
子どもにとって楽しい公園遊びですが、親はそろそろ帰って家事にとりかかりたいのに、子どもがなかなか帰りたがらないことってありませんか?幼児期の子どもが納得して帰ってくれるアイデアをいくつか紹介します。
- まずは「まだ帰りたくない!」気持ちを受け止めよう
- 気持ちよく帰れる! 子どもへの声がけのアイデア
まずは「まだ帰りたくない!」気持ちを受け止めよう
「そろそろ公園遊びを切り上げて帰りたいな・・・」そんな親の気持ちとは裏腹に、子どもたちは帰りたがらない状況ってよくありますよね。
外遊びが大好きな子どもにとって公園は楽しくてたまらない場所。
「そろそろ暗くなるから帰ろうか」
「今日のご飯は大好きな唐揚げだよ」
「帰らないなら先に帰るからね!」
「お約束が守れないならもう公園に連れてこないよ!」
なかなか帰らない子どもに親の声がけもエスカレートしていきますが、まだ我慢が難しい幼児にとってイヤなものはイヤ、なかなか折り合いがつきません。
遊びを中断された子どもが納得して一緒に帰宅するには、まだ帰りたくない!という子どもの気持ちに「そうだよね。楽しいから帰りたくないよね」と共感の言葉で寄り添いつつ、うまく子どもの気持ちを切り替えることが大切です。
気持ちよく帰れる! 子どもへの声がけのアイデア
子どもへの声がけの工夫をいくつか紹介します。
公園に行く前に約束を
まずは、公園に行く前に帰るタイミングについて約束しておきましょう。時計を見せながら「今日はご飯の準備があるから、長い針と短い針がココにきたら帰ろうね」など、子どもがわかりやすい表現で伝えてください。理解できなかったり、約束を守れず結局は駄々をこねたりすることもありますが、遊びに出かける前の儀式として都度約束しておくことで、次第に子どもに事情や約束への意識、帰ることへの心づもりができていくようです。
時間がきたら声をかけるのもよいのですが、スマホでタイマーを鳴らす手もあります。親が直接「時間だよ」と伝えるよりも、タイマーが鳴るほうが納得しやすい子どももいるようです。
ポイントは、帰る時間になる少し前に「あと10分だよー」などと声をかけること。楽しんでいることをいきなり中断されるのは気持ちがついていかないので、時間がくるまでにもうすぐ帰る時間になることを伝えてあげましょう。
子ども自身に選んでもらう
いざ時間がきても帰らない場合は、帰るまでの行動について子ども自身が選択できるように声がけをしましょう。選択肢は、支障のない範囲で親が2つ設定して問題ありません。
たとえば、「ブランコをあと10回したら帰るのと、5回したら帰るのとどっちにする?」。この時期の子どもは自分で決めたり、やりたい気持ちが強いので、選択肢の内容よりも『自分で決めた』という実感が大切なのだそう。自分で決めたことは納得して行動に移すことが多いようです。
公園遊びの楽しい時間を持ち帰る
「上手にできたね!写真(動画)を撮るから、お父さん(お母さん、おばあちゃんなど)にも見せてあげようか」と話しかけてみるという方法もあります。
実際に写真や動画を撮影し、本人にも「これでいいかな?」と確認。OKが出たら子どもの気が変わらないうちに片づけをはじめると、納得して帰ることが多いです。
家に帰って写真や動画を見せながら「こんなことしたよ!」「すごいでしょ!」と見てもらえることで、公園遊びの楽しみが家に帰っても続くように感じるそうです。
帰っても楽しいことがあることを伝える
例えば、
「どんぐりいっぱい落ちてる!拾いながら帰ろうか」
「お家のお風呂で水鉄砲して遊ぼう!」
「今どんなテレビやってるかな?あてっこしようか?」
「電車を見て帰ろう!」
「帰っておやつの時間にしよっか」
「ご飯作るの手伝ってもらいたいな」
など、子どもが興味を持ちそうな内容で声がけしてみましょう。タイミングによって効きめが違うので、状況に応じていろいろ試してみてください。
バイバイの儀式をつくる
「いっぱい遊んで楽しかったね。一緒に遊んだ遊具にバイバイタッチして帰ろうか」と、声をかけることをセレモニーとしてみてはいかがでしょうか。『一緒にバイバイタッチをする』という行為に興味を持てば、気持ちが切り替わりバイバイタッチして帰ることも。1回成功すれば、公園から帰るときの習慣にできる可能性も。バイバイの儀式は子どもが興味を持ちそうな内容であれば何でもOKです。
納得して一緒に帰ってくれたときは「楽しかったね!」「約束守ってくれてありがとう」「ご飯づくりできるから助かる!」など褒めてあげてください。うまくいかないときもありますが、これらの前向きなコミュニケーションを重ねることで、子どものなかで「気持ちをわかってくれる」という感覚が育っていき、信頼感の醸成につながります。