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年の近いきょうだい、離れたきょうだい、子育て事情の違いとは?

年の近いきょうだい、離れたきょうだい、子育て事情の違いとは?
年の離れたきょうだいは上の子が下の子の面倒を見てくれて助かる。年の近いきょうだいでは遊びが一緒で楽ちん。このようにきょうだいの年齢差によって子ども同士の関係性が違ってきます。当然ながら子育て事情にも違いがあります。それぞれの特徴や注意点などを紹介します。

  • 子どもがいる家庭の4分の3がきょうだいあり
  • 年が離れていると上の子がパパママの役割に
  • 年が近いと友達感覚の遊びから互いに社会性を身に着ける
  • 親の接し方のポイント

    子どもがいる家庭の4分の3がきょうだいあり

    2021年に国立社会保障・人口問題研究所が夫婦の完結出生児数(子どもを追加する予定がほぼない結婚持続期間15~19年の夫婦の平均出生子ども数)で集計した夫婦の子どもの数は、1人が19.7%、2人が50.8%、3人が18.6%、4人以上が3.2%と、子どものいる家庭のおよそ4分の3がきょうだいのいる家庭となっています。

    きょうだいがいることは子ども同士の遊びを通じてさまざまなことを学べる環境にあり、子育てにおいて大きなメリットになります。具体的にそのメリットを見てみましょう。

    年が離れていると上の子がパパママの役割に

    年の差きょうだいの具体的な年齢差は定義されていませんが、一般的には5~6歳以上離れている場合を指すことが多いようです。

    下の子が生まれた際には上の子どもは基本の生活習慣はある程度自立しています。トイレや食事、服の着脱などはひとりでできるので、ママパパともに下の子のお世話に集中することができます。

    年が離れていると上の子が下の子をあやしたり、一緒に遊んでくれたりして、小さなママパパとして赤ちゃんのお世話を手伝ってくれる場面が多いようです。上の子に続いて下の子と、トータルの子育て期間は長くなりますが、それぞれにしっかり向き合った子育てができるのもメリットと言えるでしょう。

    反面、長い子育て期間の間に子育て事情が変わってきて戸惑うことも。また、生活のリズムが違うので、下の子は寝て欲しいのに上の子が遊んでいるとつられて遊んでしまう、学校行事の管理が大変といったデメリットも生じてきます。

    年が近いと友達感覚の遊びから互いに社会性を身に着ける

    年の近いきょうだいの場合、子どもたちの興味のあることも遊びも似るので、友達のような関係性には社会性を育むチャンスが潜んでいます。

    幼児期はまだ自分中心なのでママパパを取り合ったり、おもちゃを取り合ったりと、いざこざやケンカはきょうだいにとって日常茶飯事。ケンカの仲裁が子育てのウエイトを占めることもあります。ですが、ケンカを通して自分の主張をぶつけ合い、お互いの気持ちに折り合いをつけ、仲直りすることを学び、社会性を身につけることにつながります。

    一方で、年が近いと興味の向く方向も似ているので、親が介入しなくてもきょうだいで勝手に遊んだり、協力し合ったりしてくれるのでありがたい面もあります。

    1歳差、2歳差の場合はお世話が重なることがママパパにとって大変です。授乳やおむつ替え、入浴、寝かしつけを立て続けに行い、幼児期はママパパの負担が大きい時期となります。

    親の接し方のポイント

    年の離れた兄弟であっても、年の近い兄弟であっても、じつは基本の接し方は同じです。

    上の子には、下の子のお世話など、年上としての役割を果たすことを期待しすぎないようにしましょう。上の子が「上の子としての役割」を果たしていたら、褒めてあげることが大事です。

    やってはいけないのが「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」というコミュニケーション。これは親側からの一方的な見方を押し付けているだけで、子どもにとっては自分を見てもらっていないように感じてしまいます。

    子どもは「自分を認めてもらう」ことで、親の愛情を感じたり、自己肯定感を高めていきます。同じように下の子に対しても「まだ小さいから、年下だから」という理由のみで特別扱いしないようにすることが大切です。