気づけばおなかがもじゃもじゃに!? 妊娠で体毛が濃くなるのはなぜ？

妊娠するとホルモンバランスが急激に変化し、身体にはさまざまな変化が現れます。「おなかの毛が濃くなる」 というのもそのひとつ。妊娠しておなかの毛が濃くなる理由と対処法などについて紹介します。

• 体毛が濃くなるのはホルモンバランスの変化
• 妊娠中限定の変化でいずれは元に戻る
• 気になるムダ毛処理はやってもよい？

体毛が濃くなるのはホルモンバランスの変化

妊娠するとさまざまなホルモンバランスが変化しますが、とくに女性ホルモンが活発になります。出産の準備に欠かせない女性ホルモンの一種「エストロゲン」は、男性ホルモンの「アンドロゲン」が元となっているため、エストロゲンが増えるとアンドロゲンも増加。つまり、男性ホルモンが増加することによって、毛深くなってしまうというわけです。

妊娠中はおなかの毛に限らず、顔や腕、足などの毛も濃くなります。妊娠して「毛が濃くなった」と不安になる人は多いようですが、妊娠中に体毛が濃くなるのはよくある生理現象なので心配は無用です。

妊娠中限定の変化でいずれは元に戻る

ホルモンバランスによって生じる変化は基本的には妊娠による一時的なものです。個人差はあるものの、出産後には元に戻ることがほとんどです。おおよそ出産後半年～1年くらい経てば、妊娠前とほぼ変わらない状態に戻ってくるのでご安心を。

一方、産後は髪の毛がたくさん抜けてしまうことがあります。これはホルモンの影響以外に、栄養がおなかの赤ちゃんに優先的に送られることによる栄養不足が原因になっています。こちらも徐々に戻ると言われていますが、髪の毛や肌の成分の多くがたんぱく質なので、良質なたんぱく質をしっかり摂って、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

気になるムダ毛処理はやってもよい？

普段は気になることがなかった体毛がフサフサになってくるとお手入れしたくなってくるもの。脱毛サロンを検討する妊婦さんもいるかもしれませんが、妊娠中はホルモンバランスが乱れやすいので、肌トラブルを起こしやすい状態とも言えます。敏感な状態の肌に、脱毛の熱や刺激が引き金となって赤みや炎症、色素沈着などのトラブルが起こるリスクもあります。肌トラブルが起きても、妊娠中は使用できる薬が限られていて、十分な対応を受けられない可能性があるので、サロンなどでの本格的な脱毛は避けておいたほうがよいでしょう。

また、カミソリもなるべく避けておきたいところ。カミソリを使って剃ることで、肌に傷がついたり角質がはがれたりするリスクがあります。妊娠中は肌が敏感になっているので、こうした刺激により強く反応する可能性があります。

できるだけ肌に負担をかけることなくムダ毛を処理するには、電気シェーバーを使った方法がおすすめです。カミソリとは異なり、刃が直接肌に触れないつくりになっているので肌への負担を減らすことができます。電気シェーバーを使ったあとは、しっかり肌を保湿するなどお手入れを忘れずに。

普段使っている脱毛クリームの場合は、ひじの内側などに塗り、トラブルがないことを確認してから使用するようにしましょう。

妊娠中はさまざまな変化が身体に起こります。過剰に反応せず、出産後でも問題ないものは落ち着いてから対応するようにしましょう。