パパにもありえる! 「パタニティブルー」とは
産後ママの約半数がかかるともいわれるマタニティブルー。でも、憂鬱な気持ちになるのはママだけでなく、パパにもあるということがわかっています。マタニティブルーの男性版「パタニティブルー」について理解を深めておきましょう。
- 男性もマタニティブルーに!?
- パタニティブルーの対処法
男性もマタニティブルーに!?
マタニティブルー(マタニティブルーズ)とは、妊娠中から産後1ヶ月頃(最長でも産後1年間)にみられる不安障害のこと。出産後の女性の30%から50%が経験すると言われています。そんなマタニティブルーですが、パパにも同じような気持ちの変化があるということがわかっています。
「パタニティブルー」は10%が経験すると言われており、パパの育休取得が増えてきたことで今後増える可能性もあります。
ママの場合は、出産によるホルモンバランスの崩れによることが多いのですが、パパにはそのような体の変化はありません。パパの場合は、生活環境の変化によるものが大きいといわれています。ママとは違って妊娠期がないぶん、急激な環境の変化にさらされ、慣れない育児への不安や経済的な不安などにより、精神が追いついていかないという状況に陥ってしまうのです。
ママは赤ちゃんのお世話にかかりきりになり疲れ切っていて、パパのことまで気を配れなくなりがち。そんな状況から孤立感に苛まれることもあります。
パタニティブルーで見られる症状には、次のようなものがあります。
・睡眠不足、不眠
・食欲不振
・興味喪失
・不安、イライラ、気分の落ち込み
・疲労感 など
イライラの感情が激しくなると、DVや子どもへの虐待につながる恐れもあるので、しっかりと対処することが大事です。
パタニティブルーの対処法
ママは実際に出産を経験しますし、赤ちゃんに授乳したり、お世話をしたりすることで親になったという実感を持ちやすいですが、パパはママに比べて環境の変化に慣れるのに時間がかかると言われています。また、大変そうなママを少しでも助けたいという気持ちと、仕事で活躍して家族に金銭的な不安を抱かせたくないという気持ちの間で揺れ動くという声も。
ママにとっては、一番頼りにしたい存在なので、「しっかりしてよ!」という想いを抱きがちですが、パパもママと同じく「親1年生」ですから、まずはそれを念頭に置くことが大切です。お互いに感謝の気持ちと思いやりを持つことを忘れないようにしてください。
赤ちゃんが生まれたばかりの頃は、忙しくてなかなか夫婦の時間を取ることが難しいですが、少しでもパパとママがふたりで過ごせる時間を持つと、お互いの変化に気がつくことができるでしょう。1日に少しの時間でいいので、コミュニケーションを取ることも大切です。
昨今では、育児に関してママを「手伝う」のではなく、主体的にパパも参加するべきという論調が比較的強いため、パパは「これまで以上に仕事に励みながら、育児にも積極的にならなくてはいけない」というプレッシャーを感じてしまうことも多いかもしれません。
ママがひとりで頑張らず周囲に頼っていいのと同じように、パパも周囲に頼っていいという意識を持つことが重要です。
職場の先輩パパや子育てをしている友人に相談してみたり、おじいちゃんおばあちゃんや自治体の産後サポート事業など、手伝ってもらえる人に頼ったりしていいのです。
そしてパパのストレスが発散できるよう、パパもひとりの時間を作ることが大切です。それでも難しいときは、ふたりで抱え込まず、早い段階で専門家に相談してみましょう。