気になる! 子どもの「思考力」の伸ばし方
■相手の立場に立って考えることを促す
「なぜ?」と質問して対話する際に、価値観、感情、環境、物事の考え方は、多様にあることを認識させてあげましょう。
同じ一つのことでも、親と自分とでも捉え方が違うのかと実感することで、多様性を認め思いやりの心を育む第一歩となります。これが身につくことでコミュニケーション力も向上します。
また、相手の立場を考えつつも、自分の意見も大事であること、そして人と違う意見であることは悪くないことも伝えてあげましょう。みんなが言っている、といった多勢の意見に飲まれるのではなく、まずは自分で考え、自分で決めてよいことを教えてあげたいものです。
■選択させる
日々、親に言われるがまま行動していると、子どもは選択する思考の機会を失います。お買い物、やりたいこと、行きたいところ、習い事など、日々の選択について、親が選択に必要な情報・目的の確認・メリット・デメリット・リスクなどの選択肢を提示したうえで、子どもに選択させてあげましょう。選んだ理由、やり遂げる意思、目標や計画まで子どもにしっかり考え意思表示させることで思考力が鍛えられます。
■自分の意見をアウトプットさせる
子どもが自分で考えたことを表現できるよう、親子の対話に気をつけてみましょう。子どもの意見を頭ごなしに否定せず、なぜそのように考えたのか、理由を聞いてから修正していきます。これを繰り返すことで、自分の考え方の癖に気づいたり、客観的・多面的な気づきを得られたり、論理性を高めたりすることができます。
「思考力」の基礎は、関係性を整理して順序立てて考え、それを他の人にわかりやすく表現することです。小さい頃からそれを繰り返すことで、自分の意見をしっかりと伝えられ、様々な問題に冷静に対処できるようになり、コミュニケーション力の向上にもつながります。まずは「なぜ?」と問いかけるところから始めてみましょう。