職場復帰の面談前に確認しておきたい!「働き方のイメージ」と「家庭でのサポート体制」
産後、育児と仕事を無理なく両立させていくためには、職場復帰前の面談で、こちらの状況や希望をきちんと伝えたり、最新の職場環境を正しく把握することが重要です。事前に検討しておきたいこと、職場へ確認するべきポイントを紹介します。
- 「働き方」について検討しておくことは?
- 職場面談で「家庭・保育環境」を伝えるために決めておきたいことは?
- 職場に確認したいことのピックアップも忘れずに
「働き方」について検討しておくことは?
厚生労働省の育休復帰支援プランでは、育児休暇の終了予定の1~2か月前に、育児休暇取得者と今後の働き方について面談を持つよう企業に指導しています。育休復帰支援プランの面談シートには、次のようなヒアリング項目があります。
職場復帰日の変更はある?
職場から復帰日が設定されている場合、その日から働けるのかを再確認しましょう。保育園に行き始める時期は「ならし保育期間」があるので、その後に復帰したい場合は状況を伝えましょう。
勤務時間は?
まずは、育休前と同じ労働条件で働けるのかを考えてみましょう。
育児・介護休業法により、希望すれば短時間勤務制度を利用することができます。制度の詳細を確認のうえ、時短勤務を希望する場合は、就業時間帯や期間を検討しておきましょう。
短時間勤務制度<妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ>
時間外労働・休日出勤はできる?
育児・介護休業法や労働基準法により、子育てをする労働者は、時間外労働や深夜残業、所定外労働、休日労働を免除してもらうことができます。各々対象者が異なるので事前に詳細を確認のうえ、いつまで免除してもらいたいかなどを検討しておきましょう。
働くママの育児について<妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ>
妊産婦の時間外労働、休日労働、深夜業の制限<妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ>
遠距離の外出、出張はできる?
育児休業法第26条に、事業主は就業場所の変更などで養育が困難にならないよう配慮しなければならないという規定があります。面倒を見てくれる人が見当たらない場合は、遠距離の外出や出張が難しい旨を伝えましょう。
事業主の講ずべき措置(育児・介護共通)
働くママやパパをサポートしてくれる労働基準法や育児・介護休業法は、利用する権利もありますが、利用しないという権利もあります。次に紹介する家庭や周囲のサポート状況について検討したうえで、無理のない働き方を具体的にイメージしてみてください。
職場面談で「家庭・保育環境」を伝えるために決めておきたいことは?
働き方についての希望を職場に伝えるためには、家族や周囲のサポートがどのくらいあるのかをイメージしておく必要があります。職場面談でも家庭での育児環境について訊かれるので、次のような観点で、分担やサポート体制を話し合っておきましょう。
日常的な分担はどうする?
食事関係
子どもの食事の介助、食事の後片付け、夕食の支度、食料品の買い出し
家事関係
各部屋の掃除、ゴミ出し、洗濯関連、洗い物
生活サポート関連
子どもの沐浴・入浴、子どもの歯磨き補助、寝かしつけ、子どもと遊ぶ、通院
保育所関連
子どもの着替え・身支度補助、連絡帳の記入、保育所の送り迎え
緊急時や出張時はだれが対応する?
◇急な残業が入ったら、保育園へのお迎えはどうするか
◇保育園から発熱・ケガなどで呼び出しがあった場合はどうするか
◇出張など宿泊を伴う業務の場合、パパは面倒を見られるか、パパが難しい場合に預け先はあるか
また、保育園を利用する場合は、確保できたか、結論待ちか、待機中かなども訊かれます。できれば職場面談までに結論を出せるように動いたほうがよいでしょう。
職場に確認したいことのピックアップも忘れずに
育休取得中に職場の組織や環境、制度などが変更されていることもあります。元同僚や面談時に訊くなどして、最新の職場環境の把握に努めましょう。
◇育児休暇取得中に会社の体制で大きく変わったことはあるか
◇育児休暇取得中に新しくできた制度はあるか
◇テレワークは導入しているか、導入状況は?
◇復帰後、部署や職種が変更になる可能性はあるか など
産後の職場復帰にあたって、法律による支援、会社の配慮、家族や周囲からのサポートすべてを駆使したとしても、ママの負担はどうしても増えてしまいます。
職場面談に向けて十分な検討・準備を重ねて、無理のない職場復帰を叶えてください。