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【制度解説】「新生児訪問」「こんにちは赤ちゃん訪問」って?

やっと出産を終えたものの、赤ちゃんのお世話で毎日がいっぱいいっぱい。そんな時の「新生児訪問」や「乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん訪問)」は何をするの?そもそも、「新生児訪問」と「乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん訪問)」って同じもの?違うもの?
という声をよく聞きますが、これらは違う事業から成り立つ別の支援制度なんです。
今回は「新生児訪問」と「乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん訪問)」について解説します。

「新生児訪問」とは?

「新生児訪問」とは、母子保健法に定められた事業で、新生児(生後28日未満の赤ちゃん)を対象に、保健師や助産師が家庭に訪問してくれるものです。
母子健康手帳と一緒に配布される出生連絡票(通知書)の内容などから、訪問指導が必要と判断された方には自治体から案内があります。また、希望者への訪問を行っている自治体もあります。

保健師、助産師による「新生児訪問」では、主に赤ちゃんとママの健康状態の確認や保健指導、健康や育児に関する相談などが行われます。
例えば、「母乳の回数があっているかわからない」「ミルクを足すかどうか迷っている」「赤ちゃんの体重が増えていない気がする」というような栄養面や発育面、「予防接種の進め方について教えてほしい」といった、これからの育児に関することの他、育児に関する様々な悩みも聞いてもらえるようです。
訪問を受けたママやご家族から「初めての育児に不安な中、色々な相談ができて安心しました」「体重計持参で来てもらえたので、子どもの発育が確認できてよかった」というような感想が寄せられるそうです。

初めての育児で不安がいっぱいのママや、2人目の育児だけど1人目の時とはまた違って心配というママにも、保健師や助産師から赤ちゃんの様子を見ながらアドバイスがもらえたり、お話しができたりするのはいい機会です。自治体によっては、里帰り先で訪問を受けることもできるようです。
新生児のお世話でいっぱいいっぱいになる時期だからこそ、活用したい制度だといえそうです。

「乳児家庭全戸訪問」(こんにちは赤ちゃん訪問)とは?

一方、児童福祉法に定められた「乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん訪問事業)※」 では、生後4か月未満の赤ちゃんがいるすべてのご家庭を対象に訪問が行われます。
出生連絡票をもとに自治体から案内がありますので、申し込みの必要はありません。
(※お住まいの自治体によって名称が変わる場合があります。)

「乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん訪問)」では、自治体で登録されたスタッフが訪問してくれます。訪問スタッフとは、妊婦さん、子育て中のお母さんからの相談に乗っている愛育班員、保健所と協力して安心して子育てができるよう活動している母子保健推進員、地域の子どもが安全に暮らせるための活動をしている児童委員、子育て経験者など幅広い人材です。
こちらでは、赤ちゃんやママの健康状態の確認や養育環境への助言などをはじめ、「頼る人がいなくて一人で育児をしているので不安」「この先ちゃんと育てて行けるか心配」というような、他では話し辛いようなことも相談に乗ってもらうことができます。地域の情報はもちろん、必要に応じて自治体施設の紹介など各種支援制度の案内もしてもらえます。気になることや困ったことがあれば、安心できるスタッフに話してみましょう。

「新生児訪問」と「乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)」はどちらも受ける?
育児に関する様々な相談ができるということは同じですが、成り立っている事業が違います。
基本的には、「新生児訪問」は全新生児が対象ではありませんが、「乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)」は全新生児・乳児が対象になっています。
ただ、事業の成り立ちは違っても、どちらも赤ちゃんのいる家庭をフォローするという目的は同じであるため、自治体によってはこれを、一つの事業として行う場合もあります。
まずは、お住まいの自治体の情報を確認しましょう。

昨今の核家族化により、育児に関するちょっとした疑問に答えてくれる人がいない、インターネットでは情報が多すぎて正解がわからない、という状況になっていることがありませんか?
そんな時に信頼のできる訪問員の方々と直接話ができるのは、貴重なことかもしれません。
こういう機会を活用して、育児に関する不安やストレスを解消しましょう。

(参考)
乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)の概要(厚労省サイト)

「新生児訪問指導」と「乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)」の違いは何ですか?(東村山市サイト)

新生児訪問とこんにちは赤ちゃんの協働に向けて ~東京都版ガイドライン~(東京都サイト)