キッチン家電が危険!幼児のやけど多発
炊飯器や電気ケトルなど、ごくごく身近なキッチン家電での子どもの事故が多発しているようです。消費者庁によると、平成22年12月から平成29年10月までに、0歳から14歳の子どもにおける、炊飯器や電気ケトル等によるやけど事故に関する医療機関からの情報が、計375 件寄せられたそうです。また、このうち2歳以下の乳幼児によるものが289件と、約8割を占めていたと報告されています。
どこの家庭にもありそうな、キッチン家電での事故の状況や予防策などを考えてみましょう。
事故につながるキッチン家電の注意点とは
キッチンには加熱を主とした家電が多く、やけど事故が起こりやすいので、注意が必要ですね。実際に消費者庁に報告されたものや、予測できる事故とはどんなものでしょうか。
炊飯器での事故
- 床から50㎝の高さのスライドで引き出す棚の上で炊飯器を使用していたところ、その横に立っていた子どもが熱い蒸気を触ってしまい、指と額にやけどをした。
- スライド式食器棚の下段を引き出し、おかゆを炊いていたところ、子どもがつかまり立ちをして炊飯器ごとひっくり返し、炊飯器の蓋があいておかゆがこぼれ、顔面・腕・足にやけどをした。
- 床に置いていた炊飯器の上に座り、おしりをやけどした。
電気ケトルでの事故
電気ケトルの電気コードにひっかかり、沸騰したお湯をかぶってしまいやけどをした。
トースターでの事故
- 使用中のトースターを触ってしまいやけどをした。
- 子どもが、トースターの扉を開けて、中で温めているものに触ってしまい、やけどをした。
- 高さ50㎝ほどの棚の上にあったトースターを触ったため、子どもの方に落下し、顔面をケガした。 グリル付きコンロでの事故
魚焼きグリルでの事故
- 魚焼きグリルで魚を焼いている時、子どもがつかまり立ちをして、グリルの側面に手をついてしまいやけどをした。
- 使用後の魚焼きグリルのガラス面に触り、指をやけどした。グリルは火を消した後だったが、余熱でやけどをした。
もう一度、子どもの目線で事故予防を
状況を思い浮かべただけで、恐ろしい事故ばかりですね。キッチンの入口にはセーフティガード(柵)をつけるなどして、簡単に入れないようにするのが基本かもしれません。構造上難しい場合は特に、子どもの手が届く範囲には家電製品を置かない!使わない!を徹底しましょう。
電気ケトルやオーブントースターなどの電気コードにひっかかり被害を受けることもよくあるようです。まだここは届かないと思う場所でも、つま先立ちで届く場合もあります。例えば、一般的な1歳児がちょうど届くのがグリル付きコンロのガラス面だそうです。使用中だけでなく、使用後もしばらくは高温です。火を消したからと安心しないで、充分注意をしましょう。
また、チャイルドロック機能がついているものは、必ずロックしておきましょう。
あらゆる場面を想像して、事故のないよう注意しましょう。
もちろん、スチーム式加湿器、ストーブなど、キッチン以外でも危ない家電がいっぱいです。
子どもの目線でもう一度お部屋を見回してみましょう。
こんろのグリルでの子どものやけどに注意-使用後でもグリル窓は高温です(独立行政法人 国民生活センターサイト)