赤ちゃんのお肌を守るスキンケアって
赤ちゃんの肌は、大人とは異なり、実はバリア機能が弱くとてもデリケートです。
ほんのささいなことで肌トラブルを起こしてしまうケースも少なくありません。
そんな赤ちゃんのお肌のケアの方法や注意点をご紹介します。
新生児から乳児までのスキンケアはとても大切
赤ちゃんの肌は、フワフワでモチモチ。何もしなくても、トラブルとは無縁に思えるほどです。ところが、赤ちゃんの肌はとても乾燥しやすく、肌トラブルも多いのです。
意外にも思えますが、大人と比べて、季節に関わらず水分量や油分が少ないため、まめなケアで補ってあげましょう。
また、よだれや涙、母乳やミルクなどの飲み残し、排泄などでもすぐに赤くなったり、発疹が出たりすることも。体温調節や発汗作用が発達の途中段階にあるので、汗をかきやすく、汗疹ができやすいという特徴があります。生まれたばかりの頃から生後2か月くらいまでは、皮脂の分泌量が多いため、乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)を起こすケースも。早いうちから肌ケアを習慣づけて、常に清潔を保ちましょう。
肌ケアしないとどうなるの?
国立成育医療研究センターによると、新生児の頃から全身の保湿をしていた赤ちゃんは、乾燥している部分にのみ保湿をしていた赤ちゃんに比べて、アトピー性皮膚炎の発症リスクが下がったという研究結果(※)があるそうです。
もちろん、すべての赤ちゃんに当てはまるわけではありませんが、着替えやオムツ替え、沐浴・入浴後の際に習慣づけておくメリットは大きいといえるかもしれません。
※(発表論文情報:題名:Application of Moisturizer to Neonates Prevents Development of Atopic Dermatitis.
掲載誌:Journal of Allergy & Clinical Immunology (11.248) Vol. 134, Issue 4, October 2014.)
肌ケア世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見(アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連)(国立成育医療研究センターサイト
効果的な肌ケアのコツ
赤ちゃんの保湿のために用意したいものは、赤ちゃん用のローションやミルク、ワセリン、UVケア用品です。夏場は軽いタッチのローションやミルクで全身をくまなく保湿しましょう。
特に沐浴・入浴後は、顔から足の裏まで丁寧に塗ってあげてください。冬は乾燥しますので、ワセリンがおすすめです。たっぷりと量を取って、使いましょう。ママの手が冷たいと、赤ちゃんが驚いて泣いてしまうこともあるので、充分に温めてから始めるとスムーズです。
またワセリンは、オムツかぶれの際にも使えます。新生児の頃はウンチがゆるく、また回数も多いため、肛門周りが赤くなってしまう子が多くいます。その際には、温かいシャワーで洗い流し、清潔にした状態でローションを使って保湿し、ワセリンで保護してあげましょう。それでも改善しない場合は、早めに小児科へ。
なお、赤ちゃんは紫外線に弱いので、生後2か月以降、お出かけできるようになったらその時の季節に合わせてUVケアもしてあげましょう。赤ちゃん用の日焼け止めは、いくつか種類があるので、赤ちゃんに合わせて選びましょう。赤ちゃんの肌トラブルで悩むママは意外に多いもの。
困ったら自治体の保健師さんに相談するのもおすすめです。
各自治体で行われている新生児訪問の際に質問してみてはいかがでしょうか。