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「イヤイヤ期」は必ず来るもの? ない時はどうする?

「イヤイヤ期」は必ず来るもの? ない時はどうする?
言葉を発する時期になると徐々に訪れる子どものイヤイヤ期ですが、なかにはイヤイヤ期が来ない子どもも。イヤイヤ期の理由やイヤイヤ期がない子の特徴、イヤイヤ期の乗り越え方などを紹介します。

「イヤイヤ期」とは?

イヤイヤ期は自我の芽生えとともに表出してくる子どもの成長過程に見られる現象です。心が発達してくるとさまざまなことに興味が芽生え、チャレンジしたい気持ちが育っていきます。でも、まだまだ自分の思うようにはできないためにイライラして大声を出したり、泣いたり、暴れたりなどの癇癪を起こしてしまうのです。

「イヤイヤ期」の行動パターンは? 何歳から始まる?
0~5歳の子どもを持つ家庭で行った博報堂の調査によると、イヤイヤ期の行動パターンとしては大きく4つあるようです。
「叫ぶ」大泣き、ギャン泣きをする。大声を出す。怒る。当たり散らすなど。
「いすわる」寝転んで駄々をこねる。のけぞって嫌がる。座り込む。歩かないなど。
「暴れる」ものを投げる、叩く。大人を叩いたり蹴ったりするなど。
「逃げる」とにかく逃げる、隠れる。何でもイヤと答える。聞いていないふりや無視をするなど。

こうなるとパパ、ママとしてはほとほと困ってしまいますよね。
博報堂の調査によると、「我が子がイヤイヤ期である」と回答した人の割合が、1歳後半で半数を超え、2歳前半になると77.3%とピークを迎えています。始まる時期・収まる時期ともに個人差は大きいですが、一般的には2歳前後にイヤイヤ期となる子どもが多いということですね。

「イヤイヤ期」がない、軽い理由は? ないと問題がある?

一方で、自分の子どもにはイヤイヤが出てこない、少ないのではないかと心配するパパママもいるのではないでしょうか。博報堂の調査によると、2歳時点で4人に1人は「イヤイヤ期ではない」と回答しています。

イヤイヤ期がない理由として、次のように子どもの個性や親との相性・親の捉え方などがあるようです。

子どもの個性
子どもの性格は千差万別。執着が強く、自己主張が激しくて頻繁にイヤイヤする子どももいれば、物事に執着しない穏やかな子もいます。執着があまりない子は提案を受け入れることが多く、衝突が少なくなります。また、言葉が早い子はイヤイヤ期に入る前に感情や欲求を伝えることができるようになるため、結果的にイヤイヤ期が来ない場合もあるのです。

親との相性
パパやママと価値観が似ている場合も行動パターンやタイミングが親子で合うため、欲求がタイムリーに満たされていてイヤイヤ期が起きずに過ぎていくこともあります。

親の捉え方
2人めの子育てなどですでに「イヤイヤ期」を経験しているなどの理由で、子どもの反抗や気分のムラを「子どもとして当然」と思っていれば、イヤイヤ期と捉えない、またはイヤイヤ期が軽い感じるというケースもあるようです。

つまり、イヤイヤ期がないもしくは軽かったとしても、子どもの成長に必ずしも悪い影響があるとは言えないのです。

「イヤイヤ期」はどう乗り越える?

まず、我が子にイヤイヤが起きた時には「成長痛」と割り切ってドーンと構えることが大切です。子どもにとっては自立に向けた最初の一歩。自尊心や自己肯定感が育っていく成長過程のひとつなので、頭から否定したり無理に抑え付けたりしても逆効果です。

収まるまで見守り、子どもの気持ちをわかってあげようとする姿勢を持ち続けましょう。ここでの大人たちの対応が子どもの学びにもつながって「他者への信頼感」の醸成に関わってきます。根気よく子どもの伝えたいことを聞いてあげて、成長を見守りつつ、子どもがひとりで乗り越えやすい環境を整えてあげましょう。

とはいえ、大音量で抵抗する子どもに対峙し続けるのも辛いもの。大人でもしんどい時はひとりで抱え込まず、早めに周りの人々や専門機関を頼るようにしましょう。

<参考>
 博報堂イヤイヤ研「イヤイヤ実態調査」2017年9月実施
 博報堂イヤイヤ研「イヤイヤ出現率調査」2017年9月実施