すくすく育てたい! 子どもの「感じる力」
「感じる力」を育むには
まずは、子どもの行動や感情をしっかり受け止めてあげることが大切といわれています。
たとえば、子どもが大泣きしていると「すぐ泣かない!」「グズグズいわないで!」と、子どもの感情を否定してしまうことがあると思います。そんな場合も「悲しかったのね」と、まずは子どもの感情を受け止め、そのうえで「どうして悲しかったの?」と、子どもが自分の気持ちや感情を話しやすくなる状況を作ってあげてください。素直な感情を表現でき、それを受け止めてもらえることは、心に安定をもたらします。親子でそのコミュニケーションを築けることで、子どもは家族以外の人とも同様のコミュニケーションをとれるようになると考えられています。
子どもの表現を受け止める際に大切なことは、「一人ひとり感じるポイントが違う」ということを理解することです。そのうえで、子どもの興味やそこから生まれてくる表現に対して一緒に分かち合ってあげることが肝要といわれています。
たとえば、子どもが描いた絵を見せにきてくれたときに、「上手にできたね!」「何を描いたの?」「こうするともっとよくなりそう!」など、つい自分視点の評価コメントを発してしまいそうになりますが、「私もこの色好き!」「元気になる絵だね!」など、評価ではなく絵から感じとった肯定的な感情を素直に伝えてあげることがポイントです。そうすることで、子ども自身も「人との違い」を認める心と自己肯定感が育まれていくようです。
子どもがいつでも安心して感情を表現できるよう、密にコミュニケーションをとりながら、親子で「感じる力」を育んでいきたいですね。