「きょうだいの子育て」は、コミュニケーションのバランスが大切
きょうだいげんかになったらどう対応する?
子どもの成長の過程において、きょうだいげんかは決して悪いことではありません。親としてはけんかをさせないためにきょうだいを引き離してしまいがちですが、この対処方法はむしろ逆効果。けんかをしている姿を見るのはハラハラしてしまいますが、ここはぐっと堪えて子どもたちを信じて見守るようにしましょう。
きょうだいげんかのきっかけは、上の子が遊んでいるものに下の子が手を出してくるパターンが多いようです。上の子が築いた遊びの世界に下の子が横から壊してしまう状況では、下の子に悪気がなくても上の子が怒るのは当然のこと。こんなときに「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」と一方的にたしなめるのはNGです。
下の子の目線ではなく、上の子の気持ちを考えて受け止めてあげることが重要です。まずは「嫌だったね」と声をかけて、上の子の気持ちを代弁してあげる。そうすれば上の子は自分の気持ちをわかってくれたと安心できるはずです。そして下の子に「お兄ちゃん(お姉ちゃん)が大切にしているものを壊してしまうのはダメだよ」と伝えることで、上の子は納得できるようになっていきます。
また、きょうだいげんかが始まっても積極的な仲裁は控えましょう。暴力的になって危ないと感じたら止めに入る必要がありますが、できるだけきょうだい同士で解決できるようどうすればよいのかを自分たちで考えるように促してあげるとよいでしょう。大人になっても仲のよいきょうだいでいるためには、小さいころから一緒に過ごしながら日々のけんかを乗り越え、よいことも悪いことも経験することが大切です。そうやって相手のことを理解し、謝ったり、許したりことで社会性を身につけていくのです。