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コントロールしすぎも危険! 妊娠中の体重増加の目安は?

「胎児の体重不足」にはさまざまなリスクがある

妊娠中は、胎児や羊水、子宮などの重み、妊娠出産に備えて皮下脂肪の増加などで体重が増えていくわけですが、妊娠中の急激な体重増加や全身のむくみは、「妊娠高血圧症候群」になりやすくなります。

「妊娠高血圧症候群」は、妊婦の約20人に1人の割合で起こると言われていて、胎児の発育不全や機能不全も引き起こす深刻な疾患です。これまで体重増加量を厳しく指導してきた背景には、妊産婦の高血圧による死亡が多かったということがありましたが、近年では医療の進歩で高血圧による妊産婦の死亡は減ってきました。

一方、最近の妊婦さんはダイエット志向もあり、BMIでやせに分類される人の割合が多いとか。体重増加を気にするあまりに胎児の体重が不足し、低出生体重児(2500g未満の胎児)の割合が、1980年と比較して2017年は2倍近くに増えています。
参考:低出生体重児保健指導マニュアル

胎児の体重が不足すると早産、切迫早産のリスクが高まる傾向が。また、将来の肥満や循環器疾患、2型の糖尿病など生活習慣病を引き起こすリスクが指摘されていますので、適切な体重増加を心掛けましょう。

BMIを意識しつつ、自分の体調に合わせて体重管理を

妊婦中の食欲は、つわりでまったく食べられなかったり、逆に食欲が出すぎたりなど、妊娠時期や環境、体調によって日々変化するため、コントロールに苦労することのひとつです。

ウォーキング、マタニティスイミングなど無理のない範囲で体を動かし、体調を整えるなど食事以外でも体重管理をすることが大切とは言われていますが、体重やBMIを気にしすぎると逆にストレスが溜まってしまい、体に負担がかかってしまいます。

心身ともに無理のない範囲で、医師と相談しながら体重管理していきましょう。