鬼ごっこが運動能力を高める!? 幼児期に必要な遊びとは?
文部科学省「幼児期運動指針」によると、毎日合計60分以上、子どもは外遊びをすることが望ましいとされています。保育園や幼稚園がお休みの日でも、子どもと公園で遊んでいますか?この特集では、特に幼児期に必要な遊びのポイントについて紹介します。
「鬼ごっこ」って実はすごい遊び!?
親世代にとっては、子どもの頃に当たり前のように遊んでいた「鬼ごっこ」。現在では、小学生の体育の授業として取り入れている学校もあるそうです。授業で行うなんて、ちょっとびっくりしてしまいますよね? でも、この鬼ごっこという遊び、馬鹿にはできません。サッカー日本代表のオシム元監督も代表選手の練習に採用していたとか。今や、子どもたちから大人まで、幅広い年代に取り入れられている遊びなのかもしれません。
各発達、加齢段階に応じた体力・運動能力の研究をされている、筑波大学体育系教授・木塚朝博氏は、幼児期に運動能力を高めるキーワードとして、「デュアルタスク」という言葉を挙げています。これは、たとえば片足で立った状態のままで、計算問題を解いたりすると、計算に気を取られてバランスパフォーマンスが低下することがあるというように、2つの異なる課題を、同時に進めていく能力のことを指しています。この「デュアルタスク」要素を高めるための最適な運動のひとつとして、鬼ごっこは常に状況判断をしながら走る、素晴らしい遊びだとされているのです。なるほど、何かを同時に進行させる能力とは、大人になってからも応用できそうな魅力的なワードですね!